あなたは「ゴジラ:キングオブモンスターズ」で現代の神話を目撃する
2019年6月2日 趣味 コメント (1)二日経ったしお気持ち表明ブログ書いてもいいでしょ。
うちの観測範囲で観に行きそうな人は大体観ただろうし、ネタバレも多少は入れていく方針で。
監督はゴジラを神と呼んだ(https://eiga.com/news/20190530/19/)。
では、神を余すことなく表現したこの映画が宗教映画でないはずがない。
南極での対峙、イスラデマーラの偽りの君臨、モスラの羽化、再起動したゴジラ、シアトルでの決戦、etcetc。
いくつものシーンに対して我々が得られる感情はおそらく日本人が普段意識したことのない感情――畏敬である。
その神々しさに言葉を失い。
その圧倒的な存在感に打ち震え。
ただ我らは傅く他ないのである。おおゴジラ! 我に救いをもたらしたまえ!
監督は日本版のゴジラをよく把握しているのは絵面を見れば一目瞭然だ。
それぞれの前進基地の番号は彼ら怪獣が初出した年号を表しているし(ギドラだけは別。聞いた話によると「遊星よりの物体X」で皆がいた基地の名前が31番基地でそれがぶっ壊れたから32番――らしいけどソースが掴めない)、チャイニーズ博士が双子であると分かった写真には「Infant Island」の記述があった。
南極での対峙は「VSキングギドラ」であるし、偽りの君臨は「三大怪獣 地球最大の決戦」でだ。ラドンが火山から登場するのはもちろん「空の大怪獣ラドン」へのアンサーであることは明白だ。
音楽にも意識を揺さぶられる。我々が聞きたかったサウンドを彼は届けてくれた。効果的に使われるSE、ここぞというところで鳴り響く重低音。この感動は我々が「シンゴジラ」のエンディングで受けたあの衝撃と変わりないはずだ。
監督はラドンが最も好きな怪獣だと公言していたし、作中での尺も多く取られていたように思うう。空戦のシーンなどは飛行生物の強さをまざまざと見せつけられたし、その後の展開もよかった。上映終了後みなが話題にする怪獣として恐らく最も多く費やされるのがこのごますりクソバードであることも監督の愛だと確信している。角も日本だから実質ロキ。
モスラはただただ美しく、神々しかった。光らないソフビで見たら割と狂暴そうな見た目をしているが、エフェクトのかかった、動いている姿を見ればそのような感想は吹き飛んでしまう。
ギドラすら縫い留める糸は歴代最強ではないだろうか。
そして、皆が「あーこれ赤いラドンだしVSメカゴジラオマージュなんやー」って思ったらモスラによる強化。そして生まれるのが「VSデストロイア」で我々を衝撃と興奮の海に沈めたバーニングゴジラである。ぜひ赤い熱線も見てみたかったがおそらく火力が段違いなのでアメリカ合衆国が滅ぶ。
さぁ。歴代最強の三つ首竜について話そう。生きる嵐、この世の摂理を超えたもの、まさに「星を喰う者」の名を関するに相応しい。異次元ピロピロ太郎は悔い改めてくれ。
三つの首に性格が出ているのも常に操られていたギドラ像を払拭させる、個体としての強い意志を感じる。ドジっ子三男の首はどう活用されるのだろうか。
直立ではなく前傾姿勢――体のバランス的にはそうなるだろうが、よりヒキで写された場合の画面占有率が高く、その肢体を余すことなく見せつけてくる。もはや妖艶さすら感じるあの首の動き、地球のモノではない違和感こそを体感してほしい。
我らが神について如何に語ろうか。やはり芹沢との別れのシーンを外すわけにはいかない。ぼくはあのシーンに「ゴジラ(1954)」の芹沢と尾形を重ねずにはいられなかった。
あのシーンは神への生贄なのである。大いなる罪の具現化である核爆弾と、それを生み出した人類。その二つの生贄をもって神は贖罪を認め、人類のために立ち上がるのだ。オキシジェンデストロイヤーとかいう最狂兵器をぶち込んできた人類に対して、神は許したもうたのだ。
核エネルギーによって強化されたゴジラの背びれは2014年のそれよりも強固で、まるで王冠を連想させる。ボストンでの登場→背後からの人類軍総参戦の構図は誰しもガッツポーズをする所であろう。それこそ「エンドゲーム」にてキャップがようやく言ったあの言葉を聞いた瞬間のように。
全てを終え、朝焼けにタイタンを従える神の構図――かの光景が福音となるか、黙示録の引き金になるかは我々人類の在り方で決まるのだろう。メタな話をすると興行収集ってやつだ。
人間側登場人物は全員が異常者なので逆に面白かった。地球空洞説や先史文明などオカルトスキーが喜ぶものが多くて個人的には楽しめた。海底遺跡の突然のカタカナは解らんけども。
残りは雑記。
・タイタンは17体と言っていたのに怪獣を表すグリッドは18あったような気がするんですが。
・姿は見えてるけど名前がわからない奴らもそうだしただ破壊された映像が流れた富士山基地とか何埋まってたんだ。炎の八つ首竜か。
・エンドロールで観光客が出くわしたゴジラの行き先東京やねんけど。
・この後にコング控えてるけど本当に勝てるんですかこれ(震え声
・エンドロールの細胞分裂みたいなシーン、タイタンが通った破滅の後は成長が待っている(「もののけ姫」におけるシシガミ様を想像すると分かりやすい)ということを表したいんだと思うんですが僕はどうしてもODが生物を生み出しているようにしか思えません(フラグ
・アルゴは明らかにスーパーXの系譜。2014年から5年であそこまで作れるんすねぇ。
・ボストンのファーウェイパークにはグリーンモンスターというおっきい壁があるんだけど、松井秀喜ってあの壁を越えてホームラン撃ったことあるのかな。ゴジラが越えられなかった壁をゴジラが破壊するって結構エモーショナルだと思うんですけど。
気持ちで書き殴ったらよい時間になった。皆に福音あれ!
うちの観測範囲で観に行きそうな人は大体観ただろうし、ネタバレも多少は入れていく方針で。
監督はゴジラを神と呼んだ(https://eiga.com/news/20190530/19/)。
では、神を余すことなく表現したこの映画が宗教映画でないはずがない。
南極での対峙、イスラデマーラの偽りの君臨、モスラの羽化、再起動したゴジラ、シアトルでの決戦、etcetc。
いくつものシーンに対して我々が得られる感情はおそらく日本人が普段意識したことのない感情――畏敬である。
その神々しさに言葉を失い。
その圧倒的な存在感に打ち震え。
ただ我らは傅く他ないのである。おおゴジラ! 我に救いをもたらしたまえ!
監督は日本版のゴジラをよく把握しているのは絵面を見れば一目瞭然だ。
それぞれの前進基地の番号は彼ら怪獣が初出した年号を表しているし(ギドラだけは別。聞いた話によると「遊星よりの物体X」で皆がいた基地の名前が31番基地でそれがぶっ壊れたから32番――らしいけどソースが掴めない)、チャイニーズ博士が双子であると分かった写真には「Infant Island」の記述があった。
南極での対峙は「VSキングギドラ」であるし、偽りの君臨は「三大怪獣 地球最大の決戦」でだ。ラドンが火山から登場するのはもちろん「空の大怪獣ラドン」へのアンサーであることは明白だ。
音楽にも意識を揺さぶられる。我々が聞きたかったサウンドを彼は届けてくれた。効果的に使われるSE、ここぞというところで鳴り響く重低音。この感動は我々が「シンゴジラ」のエンディングで受けたあの衝撃と変わりないはずだ。
監督はラドンが最も好きな怪獣だと公言していたし、作中での尺も多く取られていたように思うう。空戦のシーンなどは飛行生物の強さをまざまざと見せつけられたし、その後の展開もよかった。上映終了後みなが話題にする怪獣として恐らく最も多く費やされるのがこのごますりクソバードであることも監督の愛だと確信している。角も日本だから実質ロキ。
モスラはただただ美しく、神々しかった。光らないソフビで見たら割と狂暴そうな見た目をしているが、エフェクトのかかった、動いている姿を見ればそのような感想は吹き飛んでしまう。
ギドラすら縫い留める糸は歴代最強ではないだろうか。
そして、皆が「あーこれ赤いラドンだしVSメカゴジラオマージュなんやー」って思ったらモスラによる強化。そして生まれるのが「VSデストロイア」で我々を衝撃と興奮の海に沈めたバーニングゴジラである。ぜひ赤い熱線も見てみたかったがおそらく火力が段違いなのでアメリカ合衆国が滅ぶ。
さぁ。歴代最強の三つ首竜について話そう。生きる嵐、この世の摂理を超えたもの、まさに「星を喰う者」の名を関するに相応しい。異次元ピロピロ太郎は悔い改めてくれ。
三つの首に性格が出ているのも常に操られていたギドラ像を払拭させる、個体としての強い意志を感じる。ドジっ子三男の首はどう活用されるのだろうか。
直立ではなく前傾姿勢――体のバランス的にはそうなるだろうが、よりヒキで写された場合の画面占有率が高く、その肢体を余すことなく見せつけてくる。もはや妖艶さすら感じるあの首の動き、地球のモノではない違和感こそを体感してほしい。
我らが神について如何に語ろうか。やはり芹沢との別れのシーンを外すわけにはいかない。ぼくはあのシーンに「ゴジラ(1954)」の芹沢と尾形を重ねずにはいられなかった。
あのシーンは神への生贄なのである。大いなる罪の具現化である核爆弾と、それを生み出した人類。その二つの生贄をもって神は贖罪を認め、人類のために立ち上がるのだ。オキシジェンデストロイヤーとかいう最狂兵器をぶち込んできた人類に対して、神は許したもうたのだ。
核エネルギーによって強化されたゴジラの背びれは2014年のそれよりも強固で、まるで王冠を連想させる。ボストンでの登場→背後からの人類軍総参戦の構図は誰しもガッツポーズをする所であろう。それこそ「エンドゲーム」にてキャップがようやく言ったあの言葉を聞いた瞬間のように。
全てを終え、朝焼けにタイタンを従える神の構図――かの光景が福音となるか、黙示録の引き金になるかは我々人類の在り方で決まるのだろう。メタな話をすると興行収集ってやつだ。
人間側登場人物は全員が異常者なので逆に面白かった。地球空洞説や先史文明などオカルトスキーが喜ぶものが多くて個人的には楽しめた。海底遺跡の突然のカタカナは解らんけども。
残りは雑記。
・タイタンは17体と言っていたのに怪獣を表すグリッドは18あったような気がするんですが。
・姿は見えてるけど名前がわからない奴らもそうだしただ破壊された映像が流れた富士山基地とか何埋まってたんだ。炎の八つ首竜か。
・エンドロールで観光客が出くわしたゴジラの行き先東京やねんけど。
・この後にコング控えてるけど本当に勝てるんですかこれ(震え声
・エンドロールの細胞分裂みたいなシーン、タイタンが通った破滅の後は成長が待っている(「もののけ姫」におけるシシガミ様を想像すると分かりやすい)ということを表したいんだと思うんですが僕はどうしてもODが生物を生み出しているようにしか思えません(フラグ
・アルゴは明らかにスーパーXの系譜。2014年から5年であそこまで作れるんすねぇ。
・ボストンのファーウェイパークにはグリーンモンスターというおっきい壁があるんだけど、松井秀喜ってあの壁を越えてホームラン撃ったことあるのかな。ゴジラが越えられなかった壁をゴジラが破壊するって結構エモーショナルだと思うんですけど。
気持ちで書き殴ったらよい時間になった。皆に福音あれ!
コメント
ググった感じないぽいよ